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段落の最初の文をトピック・センテンスと呼びます。
日本の学校では、大学教育を含め、このトピック・センテンスの書き方をちゃんと教えていないことが問題だと思います。
トピック・センテンスとは、段落の最初の文章のことです。
トピック・センテンスでは、その段落で書き示すことのまとめを書くことになっています。
つまり、「この段落ではこうした内容を論じますよ」と最初に宣言するのです。
そして、トピック・センテンスに続く文章は、このトピック・センテンスで宣言した内容を詳細に書いていくのです。
このトピック・センテンスが大切なのは、段落を読むときに「今から説明することはこういうことです」と宣言をしてあるので、読み手にとって内容を理解するのが大変容易になるのです。
またこれが、「論理的」であるか「論理的でない」かの分かれ道になっているのです。
このルールは欧米では通常守られていますが、残念ながら、日本では往々にして守られていないのです。
では、具体的な例を見て見ましょう。日本人である、国際問題評論家の古森義久氏が書かれた、次の文章を読んでください。
「中国の衛星破壊で米国は大ショック
(A)中国のこの1月の衛星破壊実験は米国を一気に硬化させた。中国がひそかに開発してきた衛星攻撃兵器(ASAT)を発射して、はるか上空を回る気象衛星を 破壊したことは米国の官民に衝撃を与え、対中政策の見直しまで迫る結果をも招くこととなった。日本にとっての影響も深刻である。
まず、欧米の「論理性」を見てみましょう。
カイル上院議員の言葉を中で引用していますので、その引用(C)を見てみましょう。
トピック・センテンスは「人工衛星は我が米国の軍事優位を支えている」ですね。
その後の文章を読めば、確かに「人工衛星は我が米国の軍事優位を支えている」ことについて、説明があります。
カイル上院議員は、このトピック・センテンスの約束をちゃんと守っていますね。その為、内容がスムーズに頭に入ってきます。
次に、日本人が書くとどうなるかを見てみましょう。
まず、(A)を見てみましょう。トピック・センテンスは「中国のこの1月の衛星破壊実験は米国を一気に硬化させた」ですね。
ということは、この文章では「米国」について書くことになります。
ところが、この段落の最後の文章は、「日本にとっての影響も深刻である」となっています。
これが、問題なのです。
つまり、読者は、トピック・センテンスから「ああ、米国について書くのだな」と思って、読んでいくのです。ところが、最後に「日本にとっての影響も深刻である」とあるので、「あれ、日本のことを論じたかったのかな」と混乱してしまうのです。
これが、日本人は「論理的でない」といわれる、原因のひとつなのです。
別な例(B)を見て見ましょう。
トピック・センテンスは「現代の人間はどれほど人工衛星に依存しているのか」ですね。
ということは、この文章では「どれほど人工衛星に依存しているのか」について書くことになります。
ところが、この段落の最後の文章は、「その衛星システムが一気に破壊されてしまう となれば、人間の生活も同様に一気に破壊されるという恐ろしい展望を今回の中国の衛星破壊という行為は突きつけたのだった」となっています。
この場合も、(A)と同様に、読者は混乱してしまいます。
「どれほど人工衛星に依存しているのか」と「人間の生活も同様に一気に破壊される」のどちらを論じたいのが分からないのです。
欧米人がこの文章を読んだら、「何をいいたいかわからない」、日本人は「論理的でない」と一喝されてしまうことでしょう。
有名な評論家でさえ、このような状態なのです。一般の人が書く文章は、どのような状態か、察しがつくといえます。
以上のように、欧米ではトピック・センテンスの書き方を守っているので、「論理的」と言われ、日本の文章は「非論理的」と言われてしますのです。
是非、皆様はトピック・センテンスの書き方を守って、「論理的」な文章を書いてください。
さて、理論編が終了しました。次は、基礎編をご覧ください。
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